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コーヒーにまつわるよもやま話 #1「死ぬまでにしたい10のこと」「珈琲時光」

コーヒータイムは、一息ついて忙しさを忘れる瞬間に何かを考える時に、と思い思いに過ごす時間です。
ぜひ飲みながらゆったり楽しみたい、 おすすめの「コーヒーにまつわる映画」をご紹介。

のんびりと自宅で、C COFFEEを味わいながらの鑑賞にオススメな映画をピックアップ! 
題材にした話や、印象的な飲むシーンなど、時に映画の中で「コーヒー」はキーになります。
今回は、「死ぬまでにしたい10のこと」「珈琲時光」という2作品をご紹介します。


「死ぬまでにしたい10のこと」

舞台はカナダのバンクーバー。10代で若くして2人娘の母となり、働き詰めで貧しくも、家族と小さな幸せを築き生きてきた23歳のアン。彼女が、病に侵され、突如、余命宣告をされてから、残りわずかの日々をどう生きるかについて描いた感動作です。

アンは、自分に突きつけられたあまりに残酷な現実に悲しむ間もなく、残された時間で、自分と大切な人たちのために何ができるかを急いで考えます。そこで「死ぬまでにしたい10のこと」をリストにすることに。その場所が、後の登場人物にも関わるカフェでした。
深夜のカフェでコーヒーとケーキを共にしながら、その難題をリストアップしていく様は、揺るぎない信念を貫くべく動く凛とした大人さと、内容や殴り書きの可愛らしさからもまだあどけなさを残す幼なさが混ざり、アンの美しさを引き立てている印象的なシーンです。

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幼い頃に母を亡くすこととなる子供達、平凡に恋に落ち家族となり苦楽を共にしてきた若き夫、不器用ながらも自分を育てそばにいてくれた母親、会えない場所にいる父親、束の間の時間を過ごした恋人…。
周りの大切な人たちに対して、自分のいなくなった世界でどういてほしいかの願いを、自分が逝ってから分かる形で残し、彼女は少ない時間を生き抜きます。
自分が生きられる時間のあまりの短さに、彼女は自分が余命わずかである真実を誰にも告げず、最後まで周りに笑顔と愛情を与え続けて生き抜くことを選びました。
その年齢で、もし自分が同じ立場になっても同じように貫いて実行できるか…と考えると、彼女の勇気と決心は、愛と感動以外ないと思います。

胸の詰まるストーリーではありますが、同時に、生きる希望について考えたり、何よりも「人の命には終わりがあり、また私たちはその日を自分では決められない」という教訓を改めて教えられる映画です。
だからこそ、自分自身と周りの大切な人たちのために、毎日を悔い無く生きていきたいと思わせてくれました。
コーヒーとハンカチを用意して、ぜひゆっくり鑑賞してほしい作品です。

現在*、Netflixにて視聴可能。(*2021年9月現在。)


「珈琲時光」

2000年代初頭の東京の情景がのんびりと描かれているのが特長のこの作品は、名匠 小津安二郎監督の「東京物語」へのオマージュと言われ、日本と台湾の合作映画です。
それだけに、とにかくリアリティがあるのが印象的で、東京で暮らす人の日常生活を切り取ったかのような、ごくありふれた生活シーンが最後まで続きます。
ストーリーにコーヒーが深く関わっているお話ではありません。

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東京で1人暮らしをする主人公、フリーライターの陽子と彼女を取り巻く人々とのやりとりと東京の風景、ただそれらだけがゆったりと映し出されていく映画です。

彼女がとある台湾の作曲家について情報を探る仕事の日々が、他愛もない家族や友人との会話で進行していきます。
大きな事件が起きるわけでもなく、衝撃の展開や結末もありません。
ただ、その日常感は観ている側にとってもリアルに感じられるので、まるでドキュメンタリー作品を見ているのか、
はたまた自分も彼らと同じ時を過ごしているのではと思わせられるほど、生活描写のディテールがとても細かく、登場人物たちのナチュラルな演技にも魅了されます。

特に印象的なのは、電車や駅、老舗の喫茶店などその頃の東京の街並や、そこに溶け込む人々の生活シーンがたくさん出てくること。
そして、登場人物、特に陽子役の一青窈さんがお芝居とは思えないほど自然体であることも、この映画らしいところです。
誰しも日々、自分の身に起きたことを考え、結論を出します。陽子もまた然り。

彼女に起きた出来事はストーリー上で大きくフィーチャーされませんが、彼女の決意を周りの人間が見守る様は、とてもリアルに描かれます。
登場人物たちの会話の内容や話し方、心情が伝わるような間などが本当に取り留めなく、そのゆったり感あるリアルさは、自分の「課題」に対してもぼんやりと向き合わせる気がします。
コーヒーを飲むひと時は、気分転換でリセットして、また自分の人生に向き合わせてくれるような時間でもあります。
この映画のタイトルは、そんなところから付けられたのかも知れません。

現在*、Amazon prime Videoにて有料レンタル視聴可能。

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